ライラの冒険


3月1日。
ライラの冒険〜黄金の羅針盤〜を観てきた。
あれだけ派手にプロモーションすれば、すでに観た人も多いかな。


原作を読んでいるので、その比較になってしまうけど
ざっと簡単な感想を、思いついたまま並べてみる。



序盤からどんどんストーリーが先に進んでいき、「え、もうこの展開?」と驚きの連続。
あまりにも説明不足すぎ…
せめて主要な登場人物くらいは、もっとしっかり人物描写をするべきかと。
オックスフォード学園、学寮でのライラの立場なども、今ひとつ分かりにくい。


物語のキーワードとなる「ダイモン」は、映像としてはうまく描けているけど
「魂がダイモンとして動物の姿をしてる」としか説明がない為に
何故スバールバルの王イオファーが、ダイモンを欲しがるのか、
「切り離し」がどれほど恐ろしいことなのか、全く伝わってこない。
ここが一番気になった点。


あと、ゴブラーの名前がしょっぱなから登場したのには、面食らった。
ここを最初にもっとミステリーっぽく描けば、観客を惹きこめたかも。



スリエル卿…カッコイイ(はあと
…でも、原作の厳格で怖いイメージじゃ全くなかったね。
もうちょっとビシビシ睨みきかせて欲しかった。
やっぱりアスリエル卿のイメージは、クリストファー・リー


コールター夫人…予告編を観た時から、嫌な予感がしたんだよー
最初から、いかにも怪しいキャラで登場してるよね‥
コールター婦人の見る者を虜にしてしまう程の魅力が描かれてない…
女性学者を軽蔑してるライラの心を掴むまでの経緯をもっと掘り下げて欲しかった。
あっという間にライラと仲良くなっちゃって。
あれじゃパンタライモンの「君はコールター夫人のペットになってる!」が唐突に感じる。
しかも、行方不明のロジャーを探すことなく学寮を後にしちゃうし。
「ゴブラーに連れ去られたら助け合おうね!」って屋根の上で約束したのに…!


魔女の女王セラフィナ…美しいですな。
でも、いきなり登場してストーリーを説明して去っていくって…!呆然。
そして戦いの援軍としてまた突然現れる。
ダイモンのガンも出てこなかったね。
「魔女は一体何者?」という悪い意味で謎キャラになってる。



書いていたら、どんどん不満が出てきたので、
そろそろこの辺で無理矢理だけど、まとめてみる。


淡々と話は進んで、これといった山場もなくメリハリがない。
いいトコ取りの都合のいい流ればかり。
ライラを含め、誰も苦労・努力してるように見えない。
よって悲しみや恐怖の感情移入も出来ない。
全体的に味気なく、原作の流れを把握してると余計に肩透かしを食らうこと間違いなし。


時間は約1時間40分ほどでした。
これだったら、あと2つ3つ位のエピソードが盛り込めたのでは…?
ラストの終わり方も納得できない…あとエンディングで流れた歌も…笑っちゃったよ(-∀-;)



この映画の見せ場は、アスリエル卿のカッコよさと、セラフィナの美しさと
パンタライモンの可愛さと、マ・コスタの子ビリーがカッコイイ(可愛い!
ところ。


果たして第二部の神秘の短剣は映画化するのでしょうか。